学校について
学校長挨拶

 

校長挨拶    校長 杉山秀樹

 日本の水産業・工業において、優れた産業人材を輩出してきた本校の歴史は、明治34年にまで遡ります。気仙沼町立水産補習学校として開校し、昭和23年に気仙沼水産高等学校、平成6年に気仙沼向洋高等学校に改称・学科改編し、前進を続けてまいりました。おかげさまをもちまして今年で創立125年を迎える、地域に根ざした伝統校であります。


 教育に対する理念は、校訓である「向洋3心」に受け継がれる、尚志(しょうし)、創造(そうぞう)、力行(りっこう)であります。これは、志を高くもち、新しいものや考えを創り出していくために、努力して行動するという意味をもちます。そして、気仙沼向洋高校の歴史の中で、永く変わらぬ教えであり、同時に、時代が変化しても柔軟に対応できる力を育む教えでもあります。この校訓のもと、本校は常に産業界を見据え、新時代の技術を取り入れた教育を展開しており、現在は3学科(6類型)の体制で水産業・工業の専門分野を学ぶために、最先端の実習環境を整備し、総合的な産業教育を担っております。


 本校には、私個人としても強い思い入れがあります。平成4年に教員人生をスタートさせたのが、初任校である気仙沼水産高校であり、その後、「向洋」への変革に関わることができました。地域に愛され、伝統と歴史に支えられた素晴らしい学校だと思っています。そして、「ふるさと」ともいえる本校に校長として着任できたことは、この上ない大きな喜びであり、これまでに受けたご恩にしっかりと応えてまいる所存です。

 気仙沼向洋高校は、これからも県民の皆様に信頼され、安心して学べる学校として、専門的な学習と活発な部活動等をとおして、子供たちの知識・技能向上と人間的な成長をはかり、社会で活躍する人材育成を続けてまいります。
 結びに、東日本大震災で甚大な被害を受けた本校は、新校舎に移転し7年目になりました。昨年度末には、船艇の格納施設(艇庫)も完成しました。これまでたくさんのご支援や励ましをいただいた皆様に、心から感謝申し上げ、挨拶といたします。